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広告宣伝規制をわかりやすく解説してみた

創刊から15年。パチンコ業界の浮き沈みと苦楽を共にしてきたパチンコウォーカーの老獪編集部員(ほぼ営業部員でしたが)として業界に携わってきました。ユーザーと店舗を繋ぐ広告宣伝媒体という立ち位置から眺めると、パチンコ業界は良くも悪くも規制によって大きく左右される業界であるということを身をもって体感しております。

 

 

規制は大別すると2つに分かれます。まず1つ目は機種の規制。パチンコは設定が導入され、パチスロ同様、大当り確率が設定によって管理される様になり、パチスロは間もなく出玉がマイルドになる6号機時代に突入します。内容が複雑なので、機種の規制については、後日改めて紹介します。

 

今回はホール情報誌パチンコウォーカーに直結する広告宣伝規制を紹介します。パチンコ店は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」。略して「風営法」によって厳格に管理されており、管轄する地域の警察署に営業許可を申請し、受理されなければ営業ができない許可営業制です。動く金額が大きいために営業許可の取得は容易でなく、オープン後も数多くの規制が存在します。下記に警察庁の「ぱちんこ営業における広告、宣伝等について(通知)」の中から広告宣伝規制の概要と具体的な表示例を抜粋して紹介します。

 

 

(1)入賞を容易にした遊技機の設置をうかがわせる表示

・「甘釘」

・「特選台」

・「天国調整」

・「モーニングサービス」

・「○つの誓い」「○つの力」等

・「○○○の日」「○○○の月」「○○○周年」等

・「○○○営業」(例:元気、全開等)

 

釘曲げは特に厳しく、調整した場合、未承認変更(許可なく遊技機に調整を加えた)とみなされ、処罰の対象になります。周年は地域によって対応がまちまちです。

 

 

(2)大当り確率の設定変更が可能な遊技機について設定状況等をうかがわせる表示

・「○大量投入」

・「ROCK」「LOCK」

・「朝一高確率スタート」

・高設定における大当たり確率のみを強調した表示

・「○○日には特選スイーツ限定提供」

※○○はぞろ目の数字又は設定を示す数字若しくはこれらを含む数字

・「○日・○日・○日は混雑予想日」

・大当たり時に発生する光、音等が当該営業所における遊技において頻繁に発生することを示す表示

 

設定状況をうかがわせる表示は隠語であってもNG。かつては海物語の大当たり図柄をモチーフにした「エビアン(5がエビ。6がアンコウ)」や武蔵(643)、小次郎(526)。皆殺し(全456)半殺し(半分456)などユニークなネーミングの企画が多数ありました。

 

 

(3)賞品買取行為への関与をうかがわせる表示

・「○円交換」

・「等価交換」

・「高価交換」

・「闘火」

・「好感度MAX」

 

以前は闘火や10日に引っ掛けた表現がありましたが、等価交換が原則禁止になったことで、表示そのものが姿を消しました。

 

(4)遊技客が獲得した遊技球等の数を示し、これに付随して賞品買取所における買取価格等を直接的または間接的に示す表示

・出玉ランキング表等にそれぞれの出玉に応じた賞品買取価格等を併記した表示

遊技の結果が現金の獲得と結びつくことを示す表示にあたりますが、これ見たことあります?

 

(5)著しく多くの遊技球等の獲得が容易であることをうかがわせる表示

・「大放出○万枚」

・「万枚オーバー」

・玉箱を重ねるなど著しく多くの遊技球等を獲得した状況を示す表示

・実際に獲得されたものではない遊技球等を収めた玉箱を客室エントランス部等に強調して積み上げる表示

・特定の日、週、月等に客が獲得する遊技球等の数量について、当該営業所における過去の記録若しくは他の営業所の記録と競い、若しくは何らかの誓約若しくは目標を掲げる様な催物を実施し、又はこれに参加していることを示す表示

 

かつては玉積み職人的なスタッフがいて、特日になると一日中、通路に空箱を巧みに使って別積みタワーを作っていましたよね。また、以前、パチンコウォーカーも「海1級検定」「KING統一戦」などのランキング企画があり、閉店間際に来店し、データチェックしていた時代もありました。

 

 

(6)風営法第19条の遊技料金等の規制等に違反する行為が行われることを直接的又は間接的に示す表示

・「大特価賞品」

・「無料引換券」

・遊技に伴って洗車、自転車修理、空気入れ等の役務の提供を受けることができることを示す表示

・1万円を超える賞品の提供が受けられることを示す表示

 

賞品は等価性の原則により、無料もしくは賞品の価値よりも安価で提供してはいけないという原則。また、1万円を超える賞品は提供できない。かつては、洗車やパンク修理ができる店舗が多かったが、遊技以外のサービスを集客に利用してはいけない点と総付け景品(遊技しているすべてのユーザーに配布)の単価は200円以内と定められている点が法律に抵触します。洗車やパンク修理は特定のユーザーに対するサービスであり、サービス単価も一般的に200円を超えるのでNGになりました。無料健康診断や肩たたきサービスもこれに該当します。

 

(7)遊技の結果について客の技量により差異が生じる余地をなくしていることをうかがわせる表示

・ハンドル固定を助長するような表示

・目押しサービスを受けられることをうかがわせる表示

 

これは遊戯ではなく、なぜ遊技と表記するのかという点にも関連があります。単なる運任せの遊戯という表記ではギャンブルになってしまいます。客の技量によって結果に差異が生じることで、大衆娯楽としての遊技が成立するという解釈からすると、目押しやハンドル固定は、ユーザーが自分の技術を使って腕試しをするという前提に当てはまらないため、NGになりました。

 

 

上記した内容は警察庁の通達であり、基本的に地域間格差はないのですが、県ごとに条例が発令されていたり、組合との申し合わせの上で、各地域の状況に応じた規制が存在することもあります。一例を挙げると三重県では現在、メール・ツイッター・ラインなど、ウェブやSNSによる告知が禁止となっております。それに対して、愛知県では店内販促が以前よりも厳しくなっており、昨年10月の県条例でこれまで対象外であったインターネット関連の告知に関しても処罰の対象になりました。

 

 

法律の文言は難解で回りくどい表現が多いため、分かりにくいですよね。パチンコウォーカーが創刊された15年前は4号機全盛時代でイベントがほぼ毎日行われていました。度重なる広告宣伝規制により、現在ではホールが直接、情報発信することはできなくなりましたが、詳細が分からないがゆえに、足繁くホールに通って情報を入手したり、いちユーザーが個人アカウントで配信しているSNSをチェックしたり、オカルトや勘に頼るなど、様々な情報ツールやひらめきを駆使してホール選びをするのが醍醐味だったりします。勝負の前にホールや打つ台を品定めしている時間が一番楽しいのではないでしょうか。言葉は悪いですが、ユーザーとホールの化かし合いこそが、この業界を動かしてきた原動力だと、明日の休みにどこのホールで何を打つかと毎日の様に議論を戦わしている編集部の光景を見ていると思うわけです。

 

最後に手前味噌になりますが、あなたのパチンコライフに役立つ情報が盛り沢山のパチンコウォーカー東海版・関西版は毎月29日発行。両誌ともにフリーペーパーなので、お気軽にお持ち帰り下さい。以上、宣伝でした。