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栄華の「パチンコ偏愛体質」

第4回 ホールは何を思う

 

依然として写真整理の日々です。

 

まさかこんなに時間がかかるとは。8年半かけて撮った2200店舗分のデータの膨大さをナメてました。

 

写真を選別したりまとめたりする過程で、「撮影時に営業していたホールの現在」についても調べているのですが、「閉業済み」の多さに正直ヘコみまくってます。

 

 

あの店も…この店も…。閉業を確認するたび自分の寿命まで削られてゆく思いです。ああ、私が心の中で「世界遺産」と呼んでいる奇跡のような物件たち…もしあなた達がすべてこの世から消えたら、私の命も尽きてしまうでしょう。

 

今はなきホールが営業していた頃の姿を見ると胸が締め付けられます。昨日いちばん切なかったのはこの写真です。

 

 

愛知県の小規模店で2011年に撮影したものです。画質が悪くてすみません。なんの写真だか分かりますか。

 

「お客様からのご意見」に対する店長さんの返信です。

 

最近は店内にアンケートBOXを設置したホールをあちこちで見かけますが、当時は珍しかったように思います。読みづらいので書き出しますね。

 

「ご意見ありがとうございます。調整での考え方というご質問ですが、全てのお客様に気持ちよく遊技して頂き、遊技料として少しだけ負けて頂く…。何を申し上げても言い訳となってしまい申し訳ありませんが、気持ちよく、長く遊技して頂きたいという思いは、どこのパチンコ店でも同じなのではないでしょうか。また、商売である以上、全てのお客様を勝たせたい、などという嘘は申し上げるつもりはありません。」

 

 

「ご意見ありがとうございます。ありきたりな回答しかできず、申し訳ありませんが…。裏操作・遠隔操作についてですが、まずはっきりと“ ありません”と申し上げます。もしあるのでしたら、全てのお客様に少しずつ負けて頂くように出来て、お客様ももっと長時間ご遊技頂く方が効率も良いでしょうし…。時々、操作できれば、ここで出てくれれば…などと思うこともあります。独り言のような回答で申し訳ありません。」

 

 

この頃はまだ、ホールに直接取材して店長さんにお話を伺うような機会がなく、私にはこういった物を通してしか「ホールがお客にどんな気持ちで接しているか」を知る方法がありませんでした。回答文の内容に激しく衝撃を受けると同時に、「この店長さんは、特別に思慮深い人なんだろう」と思いました。だってホールって、お客のことをもっとバカにしてるものだと思い込んでいましたから。「遠隔とかくだらない苦情ばっかり言いやがって。しょせんお前らホールの養分なんだよ、黙って金持ってこい」…ぐらいに思われてるんだろうなあと。

 

でも今となっては、そんな風に思っていたことを恥ずかしく思います。ホール探訪で全国を巡り、常連客を大切にしている小さなホールで店員さんと親しくなると、皆さん口を揃えてさっきの回答と同じようなことを話されました。

 

「常連さんが3日続けて負けているのを見ると本当にいたたまれない。どうすれば次は勝ってもらえるか、そんなことばかり考えてますよ。どこの店もそうじゃないですかね」

 

キリキリと痛む胃を抱えながら、大当りを操作できればどんなに楽かと何度夢想なさったでしょう。

 

ところで最近、「ライター来店の是非」について、SNS上で様々な意見が交わされています。それぞれがそれぞれの立場で正しいと思うことを述べておられ、どなたの意見を拝読しても「そうだよなあ」と感じます。

 

来店そのものを否定する気はないと明言した上で、私のごく個人的な考えを言わせて頂きますね。

 

末端の打ち手の一人として私が通いたいのは、イベントをやらないホールです。フットワークが軽くて頭の良い若い方々と「勝てる台」を取り合うなんて考えられませんから。少し負けてもいいから好きな台でのんびり遊びたい。

 

勝つことが楽しくて仕方がなかった12~3年前には考えられなかったことですが、私も歳をとり、たくさんのホールを訪ね歩いて価値観が変わりました。常連客が笑顔で過ごせるホール、そして常連客の笑顔のために力を尽くしておられるホールを私は信頼します。