COLUMN

栄華のパチンコ偏愛月報

ホール探訪中のできごと

 

 

仕事で上京した足でホール探訪へ。収録で使った重た~いノートパソコン入りのリュックを肩にくい込ませながら旅すること4日目。カプセルホテルでつかの間の休息を取るも疲労は抜けず、朝からグッタリです。

 

某駅北口側の宿を11時にチェックアウトした私は、何か精のつくランチを食べなきゃと飲食店の多い南口へ向かおうとしました。

 

ところが、踏切が見つからない。

 

昨日は南口で電車を降りて、踏切を渡ってこっち側に来たのに……。Google MAPを確認しても、GPSがふらふら迷子になって現在位置が定まりません。地図を見る気力もないので北側行きをあきらめ、南側で食事できる店を探して歩き始めました。すると、目の先にパチンコ店らしい建物が現れたのです。

 

「あれ。こっち側にホールあったっけ」

 

向かい合って建つ同じ名前のパチンコ店とパチスロ専門店。すこぶる味わい深い建物です。スロ専のほうのビルなんて、「#いいビル」とタグをつけてインスタにアップしたら沢山いいねが貰えそうなおしゃレトロ建築ではありませんか。

 

疲れが溜まってくると、本命の目的地以外のチェックが疎かになりがち。「歳だから体力が落ちるのはしゃーない」と腹をくくった気でいましたが、こんなに香ばしい物件を見落とすぐらいなら、無理をして動き回るより入念さを優先すべきです。まったく何年やっても成長しないんだから……と自分に呆れつつ、偶然出くわした大本命クラスのレトロ店に胸が高鳴ります。

 

スロ専のビル

 

外観を一通り撮影し終えていざ入店。お客はまだ少なく、節電のためか照明は暗めで、パチンコ台たちがウトウト居眠りをする寝息が聞こえて来そうです。

 

設定付きに未だ馴染めない私は4円の『シンフォギア』(ライトミドル)に着席。最初の1000円で28回転という上ムラに小躍りしていたら、 4000円打ち終わらないうちに余裕で100回転を超えました。このあと次の目的地に行かなければならないので実戦は5000円だけにしようと思っていましたが、こんな気持ちのいい夢から5000円で覚めてしまっていいのか? と欲が出てきます。

 

迷いながら最後の125玉を打ち込んでいると、保留3個目に入った玉が「てがみ」になり、前の2個も「てがみ」に変化しました。その後の演出は脳メモリー(超低スペック)から削除されてしまいましたが、絶唱ゾーンやらレインボーなど激アツてんこ盛りで初当りをゲット。最終決戦も勝ち抜き、シンフォギアチャンスに突入です。

 

この予告好き

 

マリア推しの私は長押しの振動を指先で弄びながら夢見心地でした。

 

「回る台って楽しい……」

 

恥ずかしながら、こんなに回るシンフォギアを打ったのは初めてだったのです。どんな台にも言えることかもしれませんが、よく回っていると機種固有の語り口のようなものが淀みなく伝わってくるんですよね。当然ながら玉持ちも良く、「5000円でこんなに楽しませてもらっていいの?」と高揚しっぱなしです。おまけにあれよあれよと連チャンが伸びてゆきます。

 

19唱目

 

お昼1時近くなり、少しずつお客さんが増えてきた店内。各台計数機はなく、積みあがって行く玉箱に肩身が狭い思いです。常連さん、ごめんなさい!

 

ザザーッ(←玉を流す音)

 

上皿と、1箱に満たない分の出玉を打ち切って遊技終了。獲得出玉は15096個。ああ、素晴らしきかな旅打ち。取材がてらパチンコを楽しんで、目減りしたお財布に旅費を充填できるなんてどんだけ尊いの。

 

ホクホクしながら小窓へ……。

 

あれっ?

 

なんと、テンゴ(2.5)のお店でした! 3.3ぐらいだといいな~と皮算用していたので一瞬拍子抜けでしたが、「なんというステキなお店!」とリスペクトが深まります。だって、悲しくなるほど回らない低交換店に旅打ちでたくさん出会って来ましたから。

 

大切なお金を財布に収め、もう一度ホールを見上げます。踏切が見つからなかったのは、もしかしてこのホールが呼んでいたからなの……? 都合のよい妄想が温もりになって胸にあふれ出します。これからきっとたいへんでしょうけど、どうかお元気で。幾久しく、常連さんに生きがいを差し上げて下さい。

 

飛行石を抱いて天高く昇ってゆくラピュタを見送るような気持ちでホールを何度も振り返りながら、私は次の目的地へ向かいました。